貸金業務取扱主任者 過去問
令和3年度(2021年)
問42 (貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問42)
問題文
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問題
貸金業務取扱主任者試験 令和3年度(2021年) 問42(貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問42) (訂正依頼・報告はこちら)
- Bの国民健康保険の被保険者証及びBの国民年金手帳の提示を受ける方法
- Bの国民健康保険の被保険者証の提示を受け、かつ、Bの現在の住居の記載のある電気料金の領収証書(領収日付の押印又は発行年月日の記載があるもので、その日がAが送付を受ける日前6か月以内のものに限る。)の写しの送付を受ける方法
- Aが提供するソフトウェアを使用して、Bに当該ソフトウェアを使用して撮影させたBの容貌及びBの運転免許証の画像情報(当該画像情報が、当該運転免許証に記載されている氏名、住居及び生年月日、当該運転免許証に貼り付けられた写真並びに当該運転免許証の厚みその他の特徴を確認することができるもの)の送信を受ける方法
- Bの運転免許証の写しの送付を受けるとともに、当該運転免許証の写しに記載されているBの住居に宛てて、取引関係文書を書留郵便の方法により、転送不要郵便物(その取扱いにおいて転送しない郵便物)として送付する方法
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この過去問の解説 (2件)
01
犯罪収益移転防止法および同施行規則に関する知識を問う問題です。
銀行口座を開設するときに、運転免許証などの本人確認書類を提示するよう求められた経験がある人は多いでしょう。
この扱いも、犯罪収益移転防止法に基づいています。
細かい条文が多いため大変かもしれませんが、1つ1つ、正確に意味を理解しましょう。
(〇)
国民健康保険の被保険者証と国民年金手帳の2種類の顔写真のない証明書等の提示を受ける方法は適切である(犯罪収益移転防止法施行規則6条1項1号ハ)。
→選択肢と特段矛盾しないため、正しい。
(〇)
公共料金の領収書は補完書類として有効である(犯罪収益移転防止法施行規則6条2項3号)。
→選択肢と特段矛盾しないため、正しい。
(〇)
当該顧客等又はその代表者等から、特定事業者が提供するソフトウェアを使用して、本人確認用画像情報(当該顧客等又はその代表者等に当該ソフトウェアを使用して撮影をさせた当該顧客等の容貌及び写真付き本人確認書類の画像情報であって、当該写真付き本人確認書類に係る画像情報が、当該写真付き本人確認書類に記載されている氏名、住居及び生年月日、当該写真付き本人確認書類に貼り付けられた写真並びに当該写真付き本人確認書類の厚みその他の特徴を確認することができるものをいう。)の送信を受ける方法(犯罪収益移転防止法施行規則法6条1号ホ)。
→選択肢と特段矛盾しないため、正しい。
(×)
当該顧客等又はその代表者等から当該顧客等の本人確認書類(次条第一号イに掲げるものを除く。)の提示(同号ロに掲げる書類の提示にあっては、当該書類の代表者等からの提示に限る。)を受けるとともに、当該本人確認書類に記載されている当該顧客等の住居に宛てて、預金通帳その他の当該顧客等との取引に係る文書(以下「取引関係文書」という。)を書留郵便若しくはその取扱いにおいて引受け及び配達の記録をする郵便又はこれらに準ずるもの(以下「書留郵便等」という。)により、その取扱いにおいて転送をしない郵便物又はこれに準ずるもの(以下「転送不要郵便物等」という。)として送付する方法(犯罪収益移転防止法施行規則6条1項1号ロ)。
→選択肢「Bの運転免許証の写しの送付を受ける」と矛盾するため、誤り。
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02
犯罪収益移転防止法(通称:犯収法(はんしゅうほう))とは、犯罪による収益が犯罪組織や反社会的組織等に流通しないようにすることで、犯罪組織や反社会的組織等の資金源を断ち、かつ国民生活の安全と平穏を確保することを目的とした法律です。
難しいですが、具体的には、マネー・ローンダリング(資金洗浄)やテロ資金供与などを防止しています。
法律の主な内容は、金融機関や不動産業者などの「特定事業者」に対し、顧客の本人確認や取引記録の作成・保存、疑わしい取引の届出などを義務付けけていることです。
なお、2025年6月24日に、犯収法に基づく取引時確認の細則を定めた犯収法施行規則(以下「規則」といいます。)が公布され、現在は改正後の規則が施行されています。試験受験の便宜のため、解説も新しいものに則り解説しています。
問題出題当時は、本人確認の方法に「該当する」選択肢であり、誤った選択肢でした。
現在は改正により、選択肢の内容が誤っています。以下解説します。
規則第6条は、「顧客等の本人特定事項の確認方法」について定めており、自然人に対する本人確認の方法として、本人確認書類の提示を受ける方法によると定めています。
自然人に対する本人確認書類の内容については規則第7条1項1号が定めています。
選択肢の「国民健康保険」については、規則第7条1項1号ハが、本人確認書類の内容として定めています。
他方で、選択肢の「国民年金手帳」による本人確認については、令和4年4月1日に改正国民年金法が施行され、国民年金手帳が廃止されたことに伴い、規則第7条の本人確認書類から国民年金手帳が削除されています。
したがって、国民年金手帳は、現在は本人確認書類として認められませんのでご留意ください。
本人確認の方法に「該当する」選択肢であり、誤った選択肢です。
国民健康保険の被保険者証には顔写真がないため、それ単体では本人確認書類にはなりえません。
他方で、「Bの現在の住居の記載のある電気料金の領収証書(現住居の記載がある本人名義のもので、領収日付等が6ヵ月以内)」のような公共料金の領収書(電気・水道・ガス・固定電話・NHK)は補完書類となりえます。
したがって、国民健康保険の被保険者証+領収証書の写しの送付を受ける方法は、本人確認の方法に該当します(6条2項本文・3号)。
本人確認の方法に「該当する」選択肢であり、誤った選択肢です。
規則第6条1号ハは、有効な本人確認方法として、以下のとおり定めています。
したがって、選択肢の方法は本人確認の方法に該当します。
本人確認の方法に「該当しない」選択肢であり、正しい選択肢です。
改正により、本人確認書類のコピーを郵送してもらうといった等の方法により本人確認書類等の写し2点の送付を受け、当該写し記載の顧客の住居宛に取引関係文書を書留郵便等により転送不要郵便物として送付する方法は、本人確認の方法として認められないとされました(現行規則6条1項1号リの削除)。
近年のプリントや写真加工技術の向上により、精巧な偽造書類をの製造・入手が容易になりました。そのため、本人確認書類の「写し」を確認するだけでは、本人確認書類自体の手触りを確認することができないといった点で、本人確認書類の偽造・変造を見抜くことが困難になっています。これにより、なりすましなどの不正利用に関する問題が生じていました。
そのため改正により、本人確認書類の「写し」の送付を受ける方法は原則として廃止され、原則「原本」の提示、これを受けない場合には本人確認書類に格納されたICチップの読み取り等が義務付けられることになっています。
したがって、選択肢は本人確認の方法に「該当せず」正しいですが、解説の内容が少し異なります。
なお、当時の問題について解説すると、「転送不要郵便物等」として送付する方法を定めた6条1項1号ロは、「本人確認書類(次条第一号イに掲げるものを除く。)」として、運転免許証を除外しています。したがって、選択肢は誤りであったということになります。
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