貸金業務取扱主任者 過去問
令和7年度(2025年)
問7 (法及び関係法令に関すること 問7)
問題文
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問題
貸金業務取扱主任者試験 令和7年度(2025年) 問7(法及び関係法令に関すること 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
- Aは、個人である顧客Bとの間で金銭の貸借の媒介の契約を締結しようとする場合には、Bの収入又は収益その他の資力、信用、借入れの状況、返済計画その他の返済能力に関する事項の調査(以下、本問において、「返済能力の調査」という。)を行うことを要しない。
- Aは、法人である顧客Bとの間で極度方式貸付けに係る契約を締結しようとする場合には、Bの返済能力の調査を行うことを要しない。
- Aは、個人事業者である顧客Bとの間で、貸付けの契約を締結しようとする場合には、Bの返済能力の調査を行うに際し、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用することを要しない。
- Aは、個人である顧客Bと手形(融通手形を除く。)の割引を内容とする契約を締結しようとする場合には、Bの返済能力の調査を行うに際し、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用することを要しない。
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この過去問の解説 (3件)
01
適切なのは、「個人である顧客Bと手形(融通手形を除く。)の割引を内容とする契約を締結しようとする場合には、Bの返済能力の調査を行うに際し、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用することを要しない。」
これは、不適切な記述です。
「・・・を行うことを要しない」の部分が不適切です。
第13条第1項は、以下のように規定されています。
貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合には、顧客等の収入又は収益その他の資力、信用、借入れの状況、返済計画その他の返済能力に関する事項を調査しなければならない。
また、第13条第1項の「貸付け」には、第2条第1項(以下に抜粋)にあるとおり「金銭の貸借の媒介」も含まれます。
この法律において「貸金業」とは、金銭の貸付け又は金銭の貸借の媒介((中略)以下これらを総称して単に「貸付け」という。)で業として行うものをいう。(以下、略)
これは、不適切な記述です。
第13条第1項は、「顧客等」を特に制限していないので、顧客が法人であっても返済能力の調査は必要です。
これは、不適切な記述です。
第13条第2項は、以下のように規定されています。
貸金業者が個人である顧客等と貸付けの契約(極度方式貸付けに係る契約その他の内閣府令で定める貸付けの契約を除く。)を締結しようとする場合には、前項の規定による調査を行うに際し、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用しなければならない。
したがって、「・・・指定信用情報機関が保有する信用情報を使用することを要しない。」の部分が不適切です。
これは、適切な記述です。
第13条第2項は、以下のように規定されています。
貸金業者が個人である顧客等と貸付けの契約(極度方式貸付けに係る契約その他の内閣府令で定める貸付けの契約を除く。)を締結しようとする場合には、前項の規定による調査を行うに際し、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用しなければならない。
そして、貸金業法施行規則第1条の2の3の第1項には、以下の規定があります。
法第2条第14項に規定する内閣府令で定めるものは、次に掲げるものとする。
(中略)
2号 手形(融通手形を除く。)の割引を内容とする契約
よって、手形(融通手形を除く。)の割引を内容とする契約を締結しようとする場合には、返済能力の調査を行うに際し、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用することを要しません。
・貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合には、返済能力に関する事項を調査しなければなりません。
・顧客が個人でも法人でも返済能力の調査は必要です。
・貸金業者が個人である顧客等と貸付けの契約を締結しようとする場合には、返済能力の調査を行うに際し、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用しなければなりません。ただし、手形(融通手形を除く。)の割引を内容とする契約などは除かれます。
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02
適切なのは「個人である顧客Bと手形(融通手形を除く。)の割引を内容とする契約を締結しようとする場合には、返済能力の調査に際し、指定信用情報機関の信用情報を使用することを要しない」です。
これは、不適切な記述です。
貸金業法13条の返済能力調査は、貸付けの契約を締結しようとする場合に必要です。
そして貸金業法でいう「貸付け」には、金銭の貸付けだけでなく、金銭の貸借の媒介も含まれます。
そのため、媒介の契約だからといって、返済能力の調査自体が不要になるとはいえません。
これは、不適切な記述です。
法人相手であっても、貸付けの契約を結ぶなら、返済能力の調査は必要です。
法人の場合は、法人の帳簿などで返済能力を把握しやすい、という説明はありますが、だからといって「調査が不要」にはなりません。
これは不適切な記述です。
個人事業者は、扱いとしては「個人の顧客」に当たるため、原則どおり、返済能力の調査では指定信用情報機関の信用情報を使用する義務がかかります。
これが適切な記述です。
個人と貸付けの契約を結ぶ場合は、原則として、返済能力の調査で指定信用情報機関の信用情報を使用しなければならないとされています。
ただし、その都度信用情報を使う合理性が薄い契約類型として、内閣府令で例外が決められており、その中に手形(融通手形を除く)の割引を内容とする契約が入っています。
覚えておくポイントです。
・返済能力の調査は、貸付けの契約を結ぶ前に、収入・借入状況などを調べる義務です。
・個人相手の契約では、原則として指定信用情報機関の信用情報を使う必要があります。
・ただし例外があり、手形(融通手形を除く)の割引や、極度方式貸付け、貸金業者を債権者とする媒介契約などは、信用情報の使用義務が外れます。
・個人事業者は「事業者」ですが、扱いは個人なので、信用情報の使用義務の対象になりやすい点に注意が必要です。
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03
貸金業者が行うべき顧客の返済能力の調査について貸金業法ではどのように定めらているか問われています。
こちらの記述は誤りです。
正しくは「調査をしなければならない。」です。
貸金業法第2章(貸金業者)第2節(業務)第13条(返済能力の調査)の第1項には
「貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合には、顧客等の収入又は収益その他の資力、信用、借入れの状況、返済計画その他の返済能力に関する事項を調査しなければならない。」とあります。
条文では「金銭の貸付の契約」とあるところが、記述では「金銭の貸借の媒介の契約」と異なっています。
ここで迷われる方もいらっしゃると思いますが、第1章(総則)第2項(定義)に、金銭の貸借の媒介を業とするものも貸金業者と定められていること、また第3項に「貸付けの契約」とは、貸付けに係る契約又は当該契約に係る保証契約をいう。と定められていることから、
金銭の貸借の媒介であっても、顧客の返済の能力の調査をしなければならないと解釈できます。
貸金業法を知らなくとも、お金を貸そうとする際には、その相手方に返済能力があるかどうか当然に調査すべきことだとわかるでしょう。
ましてそれが業(仕事として)行うならばなおさらです。
媒介についてですが、例えば、
Xさんというお金を貸すことを業としていない貸主がいて、貸金業者がその媒介(仲介)をする際には、やはり貸金業者である媒介者は顧客の返済能力の調査を行わなければなりません。そうしないとXさんに損害を与えることになりかねません。
こちらの記述は誤りです。
正しくは「調査をしなければならない。」です。
正誤で迷われる点が
①相手が法人の場合でも返済能力の調査が必要かどうか
②極度方式貸付に係る契約でも返済能力の調査が必要かどうか
が、あるかと思いますが、
①については
貸金業法第2章(貸金業者)第2節(業務)第13条(返済能力の調査)の第1項では、
「貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合には、顧客等の収入又は収益その他の資力、信用、借入れの状況、返済計画その他の返済能力に関する事項を調査しなければならない。」とあり、顧客が個人か法人かの区別はされておりません。
よって法人であっても返済能力の調査は必要になります。
②については
貸金業法第2章(貸金業者)第2節(業務)第13条(返済能力の調査)の第2項に
「貸金業者が個人である顧客等と貸付けの契約(極度方式貸付けに係る契約その他の内閣府令で定める貸付けの契約を除く)を締結しようとする場合には、前項(1項)の規定による調査を行うに際し、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用しなければならない。」
とあるため、混同しやすくなっています。
極度方式貸付に係る契約でも第1項のとおり返済能力の調査は必要です。
不要になるのは調査に指定信用情報機関が保有する信用情報でを使うことです。
こちらの記述は誤りです。
正しくは「使用しなければならない」です。
貸金業法第2章(貸金業者)第2節(業務)第13条(返済能力の調査)の第2項に
「貸金業者が個人である顧客等と貸付けの契約(極度方式貸付けに係る契約その他の内閣府令で定める貸付けの契約を除く)を締結しようとする場合には、前項(1項)の規定による調査を行うに際し、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用しなければならない。」とあります。
記述にある「個人事業者」が条文でいう「個人」に該当するかどうかが迷われる点だと思いますが、
個人事業主は法人格を持たないため、個人として扱われます。
よって、条文の通り、信用情報を使用しなければなりません。
こちらの記述が正しいものです。
個人である顧客と手形の割引の契約を締結する際の返済能力の調査では、信用情報を使用する必要はありません。
貸金業法第2章(貸金業者)第2節(業務)第13条(返済能力の調査)の第2項に
「貸金業者が個人である顧客等と貸付けの契約(極度方式貸付けに係る契約その他の内閣府令で定める貸付けの契約を除く)を締結しようとする場合には、前項(1項)の規定による調査を行うに際し、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用しなければならない。」とあります。
太文字の除かれる契約については
貸金業法施行規則の
第10条16項(指定信用情報機関が保有する信用情報の使用義務の例外)に定められています。
一 極度方式貸付けに係る契約
二 第一条の二の三第二号から第五号までに掲げる契約
二 手形(融通手形を除く。)の割引を内容とする契約
●貸金業者はお金を貸す相手に返済能力があるかを調査しなければならない。
●相手が個人であれば指定信用情報機関が保有する信用情報を使用しなければならないが、
極度方式貸付けに係る契約や手形の割引を内容とする契約は除く。
と、ここでは覚えておくとよいでしょう。
極度方式貸付けの身近な例では「クレジットカードのキャッシング枠」があります。
貸金業法では極度方式貸付けという言葉が出てきますが、耳慣れない方は「クレジットカードのキャッシング枠」と読み替えると条文の理解がしやすくなります。
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