貸金業務取扱主任者 過去問
令和7年度(2025年)
問28 (貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問1)

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問題

貸金業務取扱主任者試験 令和7年度(2025年) 問28(貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

意思表示に関する次の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを1つだけ選べ。
  • 意思表示は、その通知を相手方に発した時からその効力を生ずる。
  • 表意者は、意思表示の相手方の所在を知ることができないときは、公示の方法によって意思表示をすることができるが、意思表示の相手方を知ることができないときは、公示の方法によって意思表示をすることができない。
  • 意思表示が、意思表示に対応する意思を欠く錯誤に基づくものであって、その錯誤が、法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであり、かつ、表意者の重大な過失によるものでなかった場合には、表意者は、その意思表示を取り消すことができる。
  • 相手方に対する意思表示について第三者が強迫を行った場合においては、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り、表意者は、その意思表示を取り消すことができる。

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この過去問の解説 (2件)

01

適切なものは、「意思表示が、意思表示に対応する意思を欠く錯誤に基づくものであって、その錯誤が重要であり、しかも表意者に重大な過失がなかったときは、取り消すことができる」という記述です。
この問題は、意思表示がいつ効力を生むのか公示による意思表示ができる場合錯誤による取消し第三者による詐欺・強迫の違いを正しく区別できるかがポイントです。

選択肢1. 意思表示は、その通知を相手方に発した時からその効力を生ずる。

適切ではありません。
民法では、意思表示は発した時ではなく、相手方に到達した時から効力を生じます。つまり、こちらが送っただけでは足りず、相手のもとに届くことが必要です。

選択肢2. 表意者は、意思表示の相手方の所在を知ることができないときは、公示の方法によって意思表示をすることができるが、意思表示の相手方を知ることができないときは、公示の方法によって意思表示をすることができない。

適切ではありません。
民法では、相手方を知ることができないときでも、相手方の所在を知ることができないときでも、公示の方法によって意思表示をすることができます。したがって、「相手方を知ることができないときはできない」とする部分が誤りです。

選択肢3. 意思表示が、意思表示に対応する意思を欠く錯誤に基づくものであって、その錯誤が、法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであり、かつ、表意者の重大な過失によるものでなかった場合には、表意者は、その意思表示を取り消すことができる。

適切な記述です。
民法95条では、重要な錯誤があり、しかもその錯誤が重大な過失によるものでないなら、意思表示を取り消すことができます。この選択肢は、そのルールをそのまま述べています。

選択肢4. 相手方に対する意思表示について第三者が強迫を行った場合においては、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り、表意者は、その意思表示を取り消すことができる。

適切ではありません。
民法96条で、相手方の悪意や過失が問題になるのは、第三者が詐欺をした場合です。これに対して、強迫による意思表示は取り消すことができ、条文は第三者による強迫について、相手方が知っていたことまでは条件にしていません。つまり、この選択肢は詐欺のルールを強迫に当てはめてしまっているのが誤りです。

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02

内容が適切なのは、「意思表示が、意思表示に対応する意思を欠く錯誤に基づくものであって、その錯誤が、法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであり、かつ、表意者の重大な過失によるものでなかった場合には、表意者は、その意思表示を取り消すことができる。」の記述です。

選択肢1. 意思表示は、その通知を相手方に発した時からその効力を生ずる。

本選択肢は、内容が適切ではありません。

民法第97条(意思表示の効力発生時期等)第1項は、以下のように規定しています。

意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。

 

選択肢2. 表意者は、意思表示の相手方の所在を知ることができないときは、公示の方法によって意思表示をすることができるが、意思表示の相手方を知ることができないときは、公示の方法によって意思表示をすることができない。

本選択肢は、内容が適切ではありません。

民法第98条(公示による意思表示)第1項は、以下のように規定しています。

意思表示は、表意者が相手方を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、公示の方法によってすることができる。

選択肢3. 意思表示が、意思表示に対応する意思を欠く錯誤に基づくものであって、その錯誤が、法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであり、かつ、表意者の重大な過失によるものでなかった場合には、表意者は、その意思表示を取り消すことができる。

本選択肢は、内容が適切です。

民法第95条(錯誤)第1項および第3項は、以下のように規定しています。

第1項 意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。

第1号 意思表示に対応する意思を欠く錯誤

第2号 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤

第2項 (略)

第3項 錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第一項の規定による意思表示の取消しをすることができない。

第1号 相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。

第2号 相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。

選択肢4. 相手方に対する意思表示について第三者が強迫を行った場合においては、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り、表意者は、その意思表示を取り消すことができる。

本選択肢は、内容が不適切です。

民法第96条(詐欺又は強迫)は、以下のように規定しています。

第1項 詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。

第2項 相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。

本選択肢は、「強迫を行った場合」であって「詐欺を行った場合」ではないので、民法第96条第1項により取り消すことができます。

まとめ

・意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生じます。

・意思表示は、表意者が相手方を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、公示の方法によってすることができます。

・意思表示が、意思表示に対応する意思を欠く錯誤に基づくものであって、その錯誤が、法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであり、かつ、表意者の重大な過失によるものでなかった場合には、表意者は、その意思表示を取り消すことができます。

・相手方に対する意思表示について第三者が強迫を行った場合においては、取り消すことができます。

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