貸金業務取扱主任者 過去問
令和7年度(2025年)
問31 (貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問4)

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問題

貸金業務取扱主任者試験 令和7年度(2025年) 問31(貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

根抵当権に関する次の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを1つだけ選べ。
  • 根抵当権は、債務者との取引によって生ずる債権について、その担保すべき範囲を限定して定めることを要しない。
  • 根抵当権者は、確定した元本のほか、利息その他の定期金を請求する権利又は債務の不履行によって生じた損害の賠償を請求する権利を有するときは、その最後の2年分についてのみ、その根抵当権を行使することができる。
  • 元本の確定前に根抵当権者から根抵当権の被担保債権を取得した者は、その債権についてその根抵当権を行使することができる。
  • 根抵当権により担保すべき元本の確定すべき期日の定めがない場合、根抵当権設定者は、その根抵当権の設定の時から3年を経過したときは、その担保すべき元本の確定を請求することができる。

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この過去問の解説 (2件)

01

内容が適切なものは、「根抵当権により担保すべき元本の確定すべき期日の定めがない場合、根抵当権設定者は、その根抵当権の設定の時から3年を経過したときは、その担保すべき元本の確定を請求することができる。」という記述です。

選択肢1. 根抵当権は、債務者との取引によって生ずる債権について、その担保すべき範囲を限定して定めることを要しない。

本選択肢は、内容が適切ではありません。

民法398条の2(根抵当権)第1項は、以下のように規定しています。

抵当権は、設定行為で定めるところにより、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保するためにも設定することができる。

債権について「一定の範囲に属する」とあるので、担保すべき範囲を限定して定める必要があります。

選択肢2. 根抵当権者は、確定した元本のほか、利息その他の定期金を請求する権利又は債務の不履行によって生じた損害の賠償を請求する権利を有するときは、その最後の2年分についてのみ、その根抵当権を行使することができる。

本選択肢は、内容が適切ではありません。

民法第398条の3(根抵当権の被担保債権の範囲)第1項は、以下のように規定しています。

根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部について、極度額を限度として、その根抵当権を行使することができる。

「債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部について・・・根抵当権を行使することができる。」と規定しているので、本選択肢にある「最後の2年分についてのみ」という部分が適切ではありません。

 

選択肢3. 元本の確定前に根抵当権者から根抵当権の被担保債権を取得した者は、その債権についてその根抵当権を行使することができる。

本選択肢は、内容が適切ではありません。

民法398条の7(根抵当権の被担保債権の譲渡等)第1項は、以下のように規定しています。

元本の確定前に根抵当権者から債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使することができない。元本の確定前に債務者のために又は債務者に代わって弁済をした者も、同様とする。

本選択肢の「その債権についてその根抵当権を行使することができる」の部分が適切ではありません。

選択肢4. 根抵当権により担保すべき元本の確定すべき期日の定めがない場合、根抵当権設定者は、その根抵当権の設定の時から3年を経過したときは、その担保すべき元本の確定を請求することができる。

本選択肢は、内容が適切です。

民法第398条の19(根抵当権の元本の確定請求)第1項は、以下のように規定しています。

根抵当権設定者は、根抵当権の設定の時から三年を経過したときは、担保すべき元本の確定を請求することができる。この場合において、担保すべき元本は、その請求の時から二週間を経過することによって確定する。

本選択肢は、上の規定に合致しているので適切です。

 

 

まとめ

・根抵当権は、債務者との取引によって生ずる債権について、その担保すべき範囲を限定して定める必要があります。

・根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部について、その根抵当権を行使することができます。

・元本の確定前に根抵当権者から根抵当権の被担保債権を取得した者は、その債権についてその根抵当権を行使することができません。

・根抵当権により担保すべき元本の確定すべき期日の定めがない場合、根抵当権設定者は、その根抵当権の設定の時から3年を経過したときは、その担保すべき元本の確定を請求することができます。

 

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02

適切なものは、「根抵当権により担保すべき元本の確定すべき期日の定めがない場合、根抵当権設定者は、その根抵当権の設定の時から3年を経過したときは、その担保すべき元本の確定を請求することができる」という記述です。
この問題は、根抵当権では何を決めておく必要があるか利息や損害金をどこまで担保できるか元本確定前に債権を譲り受けた人が根抵当権を使えるか元本確定の請求ができる時期を区別できるかがポイントです。

 

選択肢1. 根抵当権は、債務者との取引によって生ずる債権について、その担保すべき範囲を限定して定めることを要しない。

適切ではありません。
民法398条の2では、根抵当権は、一定の範囲に属する不特定の債権を担保するために設定できるとされています。つまり、何でも無制限に担保できるわけではなく、担保する債権の範囲を決めておく必要があります。この記述は、その点が間違っています。

選択肢2. 根抵当権者は、確定した元本のほか、利息その他の定期金を請求する権利又は債務の不履行によって生じた損害の賠償を請求する権利を有するときは、その最後の2年分についてのみ、その根抵当権を行使することができる。

適切ではありません。
これは普通の抵当権のルールと混同しやすいところです。根抵当権では、民法398条の3により、確定した元本、利息その他の定期金、債務不履行による損害賠償の全部について、極度額の範囲内で根抵当権を行使できます。最後の2年分だけという制限はありません。

 

選択肢3. 元本の確定前に根抵当権者から根抵当権の被担保債権を取得した者は、その債権についてその根抵当権を行使することができる。

適切ではありません。
民法398条の7では、元本の確定前に根抵当権者から債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使することができないとされています。つまり、債権を譲り受けても、元本がまだ確定していない段階では、そのまま根抵当権まで使えるわけではありません。

選択肢4. 根抵当権により担保すべき元本の確定すべき期日の定めがない場合、根抵当権設定者は、その根抵当権の設定の時から3年を経過したときは、その担保すべき元本の確定を請求することができる。

適切な記述です。
民法398条の19第1項では、根抵当権設定者は、根抵当権の設定の時から3年を経過したときは、元本の確定を請求できるとされています。そして同条3項で、このルールは元本の確定期日の定めがあるときは適用しないとされています。したがって、この選択肢は条文どおりです。

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